★憧れの参考書とナマハゲのお面・・・・②平成27年10月1日 北 海 道 医 報 第1165号・第1165号・佐野宏行先生

その参考書とは、多田正行氏著の『思考訓練の場としての英文解釈』です。オリオンという通信添削の筆頭添削員であった氏により、本格的精読を目指す書として1973年に初版された物で、当時は会員限定販売であったが故、「知る人ぞ知る名著」と言われた物です。しかもマイナーだったオリオンは、その後廃業。この書も廃版となり、「幻の名著」となったのですが、マニアックなファンの要望に応え、他社より復刻版が出るに至り、その帯には、広告塔かもしれないラサール石井氏らのコメントで「ようこそ、偏差値90の世界へ」と記された「文法と語義の理論書」です。
 私と書との出会いは、早くも中三の時でした。オリオン会員であり、自分にはオーバースペックであることに瞬時に気付いた私の兄から、新品同様のお下がりを託されたのでした。高三になるまでには当然読破し、憧れの多田先生の添削を受けるのだと張り切っていました。しかし、高二になっても高三になっても、青き読破の夢は現実のものとはならず、未だに挫折感にさいなまれています。思えば、偏差値90の世界に到達するには、読み始める前に少なくとも75以上の力が必要だったのでしょう。でも、満足感も少しはあります。実際に先生に添削をしていただいたことです。
 オリオンには、添削者の指名制度があり、一番人気の多田先生を指名するイコール、全身全霊を注ぎ込んだ答案を提出するということでした。いかに自信のあった答案も、戻った時には綺麗な赤字に染まり、ほかの先生より恐らく15点は辛く減点された悲しい点数を受け取るのでした。あげく、「思考力に欠ける」「努力が足りない」「そもそも常識がない」等、誰にも浴びせられたことのない存外な叱責を頂戴します。先生のご性格を疑いつつも、確かにすべてその通りなので、少しだけでもお褒めの言葉をと、くじけながらも再挑戦したものです。
★憧れの参考書とナマハゲのお面・・・・③平成27年10月1日 北 海 道 医 報 第1165号第1165号・佐野宏行先生
有能な翻訳者に。少年期のエピソードが奮っています。…『極貧の家に生まれ、銭湯にも行けず、夕立の雨で体を洗った。学校嫌いの父親で、家での勉強も許されず、教科書もノートも買って貰えず、授業を聞くだけで覚えられるだけ覚えた。親を騙して東大を受験。東京への片道切符は、高校の恩師が買ってくれた』
 「貧苦が生んだ異端児」と称された先生は、一昨年に78歳でご逝去されました。この稿を書くにあたり、初めて訃報を知った私ですが、もっと驚愕したことがあります。実の妹さんによると、何と、あの「極貧のくだり」は、すべて先生の創作であり、教育熱心で不自由のない家庭で育ったのだそうです。兄妹とも、ちゃんと湯船に浸かっていたのです! これには、「40年も騙されたー!」と、頭に血が上った私です。でも、私も教え子の端くれ、すぐに冷静な「思考」をしました。先生が自ら被ったカリスマ性の仮面は、受験生に激励の喝を与えるナマハゲのお面のようなものではなかったのか? 実は、とても気に入ってしまい、めったに外せなくなってしまったのではないのか?
 『そう、その通り。でも、私の大法螺を見抜けなかったのは、やはり思考力が足りなかったね。まあ、君にも少しは常識が付いたようで安心したよ』と笑ってくださる先生の素顔が、うっすらと見えたような気がします。 (合掌) ~ありがとうございました~
★佐々木克己先生から、兄「多田正行物語」を記事として公開 ~ありがとうございました。~ ★ブログ・ 若松若水の今風徒然草「紙風船」

佐々木先生から、兄、多田 正行のことで、ご連絡を頂きました。
札幌市の佐野耳鼻咽喉科の佐野宏行先生「北海道医師会の会報」兄の事を掲載して頂いていました。
佐々木先生ブログ・若松若水の今風徒然草「紙風船」https://ameblo.jp/19571957kerにも、掲載頂いています。ぜひ、お読みください。
このホームページ・2013年度・NO12~NO2まで、兄の死去~ 東京で死ぬこと~①から、書き込みを。つたない文面ですが、面会たび書き込んだ兄の終末期です。が、徳島の故郷で死去したことを書いて下さっています。
拝読させて頂きました。厳しい兄のこと。お詫びと感謝を申し上げます。
兄は、敗戦直後の食べ物も無い時代に、贅沢は、恥ずかしいことと考えていました。また、気弱だった自分にコンプレックスがあり、サングラスをかけた写真を「この写真をどう思う?」と幼い子供の様に見せ、とても驚きました。また、中学校、高校時代は、小説ばかり読み押入れが、兄の本で埋まっていました。貸本屋が主流だった時代に、本などは、贅沢品でしたが父が買い揃えていました。
こうして、佐々木先生に、ご連絡を頂いたことで、兄を思い、両親を思い 良い時間を頂きました。生命は終わっても「命」は、他者の心の中で、生き続けると・・・感謝でいっぱいです!
  
2013.11.24  魔法の言葉 ~ありがとう~ を添えて! 
★佐々木克己先生から、兄「多田正行物語」を記事として公開 ~ありがとうございました。~

ブログ・ 若松若水の今風徒然草「紙風船」https://ameblo.jp/19571957ker
8月21日と22日で、「多田正行物語」という記事を公開して頂きました。そして、その中で、NPO法人・さわやか徳島「幸せの家・ありがとう」も、ご紹介をして頂き、また、文面で、兄の自分史の事や終末期のことなども。ありがとうございます。兄に報告したいと思います。きっと、喜こぶと思います。死去して数年 兄の笑顔が浮かびます。
感謝をこめて!お礼を申し上げます。
兄は、幸せ者です。
2017.8.22   魔法の言葉 ~ありがとう~ を添えて!
★本のご紹介・・・佐々木克己先生からのご紹介です。ブログ・ 若松若水の今風徒然草「紙風船」https://ameblo.jp/19571957ker
『死にゆく患者(ひと)とどう話すか』医学書院
本書の舞台は、日本赤十字看護大学の一年生ゼミ講義。
ゼミのテーマは「コミュニケーション論」ここに集まった13 名の生徒たちが主役だそうです。「“どうせ治らないから”といって患者を見放すことは許されない。死んでいく患者といかに向き合い,少しでもベターな“ライフ”を過ごしてもらえるか,というのは我々の使命である」とあります。
・・ぜひ、拝読したいと思っています。死の文化を高めてゆくことは、生き方の文化を高めることと考えます。
2017.8.21   魔法の言葉 ~ありがとう~ を添えて!
★佐々木克己先生から、兄「多田正行物語」を記事として公開して頂けるとメールを頂きました。
ブログ・ 若松若水の今風徒然草「紙風船」
https://ameblo.jp/19571957ker
8月21日と22日で、「多田正行物語」という記事を公開いたします。・・精一杯のリスペクトの気持ちをこめて執筆したつもりではあります。・と。ありがとうございます。
兄正行は、幸せな人生だったと思います。
感謝でいっぱいです。
2017.8.21
  魔法の言葉~ありがとう~ を添えて!
★阿波踊り
四宮さまのサインです。
えらいやっちゃ、
えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊る阿呆(あほう)に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々…

400年の歴史を持つ徳島の夏祭り。期間中は、街中に阿波おどりのお囃子が響き、ぞめきのリズムに踊り子や見物客の身も心も弾みます。
前夜祭を演舞場にて素敵でした。
    ★2017.8.18魔法の言葉~ありがとう~ を添えて!